100年以上前に発行されたコイン「アンティークコイン」。
アンティークコインは、コレクション品としてだけでなく、投資商品としても非常に注目度が高いことをご存知でしょうか。
今回は、アンティークコインについて、その種類などを解説するとともに、アンティークコイン投資のメリットやデメリットについてご紹介します。
アンティークコイン投資に興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。
アンティークコインとは
アンティークコインとは、過去に発行された貨幣のことです。
国によって「アンティーク」の定義はさまざまですが、およそ100年以上前に発行されたものを一般的にアンティークコインと呼びます。
中には、1枚のアンティークコインに数千万円から数億円の価値がつくものも。
希少価値が高く人気のものは年々価値が上昇することが予想されるため、投資目的のコレクション品として現在非常に注目を集めています。
アンティークコインにはどのような種類のものがある?
アンティークコインにはいくつか種類があるため、解説します。
古代コイン
古代コインは、紀元前に発行されたコインのことです。
人類は紀元前600年ごろより、貨幣を作り利用しはじめたと言われています。
紀元前のコインは現在のような鋳造技術は無く、手作業で金属を型に打ち付けて作っており、ひび割れているものや模様がずれているもの、きれいな円形でないものがほとんど。
しかし、古代ローマなどで実際に使用されていたコインには、独特のデザインの美しさと歴史の重みを感じます。
アンティークコイン
紀元後から19世紀ごろまでに発行されたコインをアンティークコインと呼びます。
古代コインとアンティークコインを合わせてアンティークコインと呼ぶ場合も。
非常に注目度が高く、最も美しいと言われているアンティークコインに「ウナ&ライオン5ポンド金貨」があります。
「ウナ&ライオン5ポンド金貨」は1839年にヴィクトリア女王20歳を記念して発行されたコインです。
400枚しか発行されておらず、大英帝国の象徴であるライオンの彫刻が美しいことから、アンティークコインへの注目度が高まったコインとして有名です。
注目が集まってから1年で価格が2〜3倍に急上昇し、現在は1,000万円から1億円以上で取引されています。
モダンコイン
100年以内に発行されたものなどをモダンコインといいます。
モダンコインも希少価値のあるもの・注目度の高いものなどは発行時よりも価格が上昇する傾向にあるため、投資対象となります。
そのため、近年に発行されたコインであっても、投資対象として「アンティークコイン」の総称が使われる場合もあるのが現状です。
モダンコインの価値は瞬発的な人気などにも左右されるため、古代コインやアンティークコインよりも安定した今後の価格上昇が期待できない場合もあります。
材質によっての違い
コインには金や銀、銅、鉛などさまざまな材質のものがあります。
材質が金でできたコインは貴金属としての価値が高く、金の価格上昇と共に価値が上がっていくコインです。
また、金はさびにくく保管しやすい材質のため、投資用コインの材質として非常に適しています。
銀も年々価格が上がっているため、銀貨も同様に貴金属としての価値上昇が認められるコインと言えるでしょう。
アンティークコイン投資のメリット
アンティークコイン投資にはどのようなメリットがあるのかを解説します。
価値が下がりにくい
一度付いた価値より価格が下がりにくいことが、アンティークコイン投資のメリットのひとつです。
アンティークコインは今後減ることはあっても増えることはない投資商品。
また、年数を重ねれば重ねるほど、歴史的価値が上がる可能性もあります。
そのため、一度付いた値段を大きく下回ることは将来的に起こりにくいと言えます。
金でできたアンティークコインなどは、金そのものの価値を下回ることもありません。
このように価値が下がりにくいことが、投資商品としてアンティークコインがおすすめの理由です。
保管がしやすい
保管がしやすいことも、アンティークコイン投資のメリットと言えます。
コインそのものは非常にコンパクトで、場所を取りません。
また、磨いてしまうと逆に価値が下がってしまう可能性もあり、メンテナンスもほとんど必要のない品です。
維持費があまりかからず、保管がしやすい投資商品であることがアンティークコインの特徴です。
歴史的ロマンがある
そして何と言ってアンティークコインのメリットは、歴史的ロマンのある投資商品であることです。
1枚のコインに発行された時代の歴史的背景を見出すことができ、デザインが美しいものも多いためコインを見ながらお酒を楽しむ人も多くいます。
アンティークコイン投資のデメリット
それでは、アンティークコイン投資にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
知識を習得しづらい
アンティークコインに関する知識を、日本ではまだまだ習得しづらいことがアンティークコイン投資のデメリットのひとつです。
アンティークコイン市場は欧米を中心に発展しています。
そのため、アンティークコインに関する詳しい資料は英語をはじめフランス語、イタリア語などのものがほとんど。
日本ではまだまだ人気に火がつきはじめたばかりの投資商品のため、日本語での情報収集が難しいのが現状です。
購入場所を慎重に選ぶ必要がある
購入場所を慎重に選ぶ必要があることも、アンティークコイン投資のデメリットといえます。
アンティークコインはさきほども解説したように知識を習得しづらい投資商品のため、場合によっては偽物をつかまされてしまうことも。
アンティークコインへの知見を広め、信頼できる購入元を見つける必要があります。
税金がかかる
アンティークコインは現物資産で相続税がかからない、と考える人もいますが、相続税の対象となることもデメリットでしょう。
アンティークコインは税制上、しっかり相続税の対象になるため注意が必要です。
相続発生時の価値で相続税が決まるので、購入時に安かったアンティークコインが相続時に価値が急上昇していればそれなりの相続税がかかります。
ぜひ投資商品としてアンティークコインを検討してみてください
今回は、アンティークコインの魅力や投資商品としてのメリット・デメリットについて解説しました。
日本ではまだまだしっかりとした市場が確立されていないアンティークコインですが、欧米では投資商品として非常に注目されています。
インドや中国などの富裕層もアンティークコイン投資に参入しつつあり、日本でも確実に注目を集め始めている投資商品です。
ぜひアンティークコイン投資を検討してみてください。